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【イベントレポート】Kansai Startup Mashups in KOBE 大阪・京都・神戸で初となる三都合同グローバルイベント開催!

1月25日、神戸にも雪が降り積もり白銀の街となった日に、昨年立ち上がった大阪・京都・神戸によるスタートアップエコシステムブランド「Kansai Startup Mashups」のグローバルイベント1回目がANCHOR KOBEで開催されました。もともと音楽用語として「色々な曲を混ぜ合わせ、違う曲にする」という意味を持つ「Mashup」。そのブランドに込められた意味とは、これからの3都が目指すグローバルエコシステムの姿、実際に海外に挑戦するスタートアップから見た関西エリアの魅力は?3つのセッションで構成されたイベント当日の様子をお届けします。

■開催概要

<登壇者>
株式会社エアークローゼット 取締役 小谷 翔一氏
モデル・タレント 林 ゆめ氏

株式会社クラウドワークス 代表取締役社長兼CEO 吉田浩一郎氏
株式会社エルシオ 代表取締役社長 李 舜里氏
BABY JOB株式会社 代表取締役社長 上野 公嗣氏
ライトアップベンチャーズ株式会社 代表取締役 中村 忠嗣氏
株式会社オシンテック 代表取締役 小田 真人氏
株式会社Stroly 代表取締役社長/共同CEO 高橋 真知氏
セレンディクス株式会社 最高執行責任者 飯田 国大氏

<主催>
Kansai Startup Mashups

■イベントの様子

Session 1 Opening Talk

-オープニングトークでは「Mashups」に込めた意味、関西が持つポテンシャル、これから取り組むべき方向性についてブランディングに携わった小谷正一さんよりご紹介がありました。

(小谷氏)
大阪・京都・神戸の3都は独自の文化や強みを持っています。ディープテックをはじめ幅広い領域の企業が集積する、大阪。大学・研究機関を背景としたスタートアップの街、京都。ヘルスケア領域への注力や社会実証に取組みやすい、神戸。「Mashup(マッシュアップ)」には、これらの関西3都の独自の強みや文化を混ぜ合わせて新しい価値を提供するという意味を込めています

-さらに、関西が持つポテンシャルやこれからの「Mashups」方向性について語ります。

(小谷氏)
スタートアップがグローバルに挑戦し、ユニコーンとなっていくためには、企業、大学、行政など地域が一体となって連携することが重要です。「Mashups」では、人口や、GDP、企業数でボリュームを持つ3都の連携がより強固になり、支援がエリアを超え、さらなる価値を提供していきます
近年ではディープテックといわれる研究開発型のサービスが注目されており、関西では大学連携の事例も多くディープテックスタートアップを応援していく素地があります。
まずは、すでに関西で活動するスタートアップの魅力を必要な場所に届けるというところからスタートし、海外のVCが日本のマーケットを見た時に関西に行くという選択肢が必然となるようサポートしていきたいと思います。

Session 2 Panel Discussion

第2部は「関西から世界に挑戦するスタートアップ創出に向けて」と題して、関西につながりのある新進気鋭のスタートアップ3名が登場。関西の起業家事情や関西起業家の未来とは、約40分のパネルディスカッションの中から主なトピックをお届けします。

(中村氏)
まずは関西の起業家事業について教えてください。
(上野氏)
EO Osaka、秀吉会など独特の関西文化があるコミュニティが存在し、コミュニティ内でサポートしあう風土があったり、KANSAI FUTURE SUMMITやRISING!で実際にユニコーンとなったスタートアップからの学びを得られる機会があったりと、エコシステムが色んな所で発生していると感じています。
(李氏)
関西のコミュニティ内でVCをつないでいただいたり、先輩方にビジネスモデルの相談に乗っていただいたりと、支援がとても手厚いですね。
(吉田氏)
神戸の活性化自体はかねてから携わってきました、最近ではEO KOBEも立ち上がり、いい流れが来てるんじゃないかなと思いますね。

(中村氏)
VCにとっても、関西では起業家に相談すると横のつながりをどんどん紹介してくれますよね。東京で長くやってきたけど、この違いには驚きました。では次に、神戸ご出身でIPOのご経験もあり、海外へ挑戦されたクラウドワークスの吉田社長にその魅力についてお伺いしたいと思います。

(吉田氏)
私は北区の星和台出身で、なにもないところからIPOして世界に打って出ました。今20%ほど海外の機関投資家が入っているのですが、海外の会ったことがないような投資家にまで会いたかったと言われることもありました。IPOすると世界とよりつながれます、そういうところがすごく楽しいですね。

(中村氏)
スタートアップの海外への展開はこれから自然な流れになっていくと思いますが、海外に出る前に実施しておいた方が良いと思われることはありますか?

(吉田氏)
国立シンガポール大学リークワンユースクールは同時通訳がつくので、海外エントリーのならしとしては良いと思います。なんにせよ自分で海外に出て、経験を積むことが重要です。私は40歳を過ぎてから語学学習のために短期留学に行きましたが、午前中は授業に出て、午後はスタートアップのピッチをひたすら受け続けました。スタートアップピッチはパターンが決まっているので、コーヒーを飲む30分の間に色んな人のピッチを聞いてトレーニングしましたし、そのつながりが今の事業に活きていることもあります。常に海外に意識を張っておくことも大事ですね。

(中村氏)
ありがとうございます。最後に、これから起業を目指す学生や若手起業家に向けたメッセージをお願いします。

(上野氏)
課題を見つけることが大事です、身の回りでおかしいと思うことがあれば当たり前だと思わずに、色んな繋がりを使えば解決できるはずだと思ってほしいです。まずは「こういう世界にしたい」と思う旗を掲げてください。関西のエコシステムは濃くて良い意味でカオスです。旗を立てると、人も集まるし資金調達の援助も受けられる環境があり、結果VCもついてきます。

(李氏)
私は研究者でビジネスをやっているので、関西発で研究者から大きく成長するスタートアップを生み出してほしいし、自分もそうありたいと思っています。

(吉田氏)
世の中を知ると色んな差を知り、同時に恥を知りその積み重ねが経験値となります。田舎とか都会とか場所は関係なく、自分は何をするか、どう感じるかが重要で自分の中にあるバイアスを解き放ち、自由な発想でいてほしいと思います。人は環境の動物だと思うので、小さくとどまらずに、趣味で仕事もって、副業で起業して自分の会社でも働くみたいに、可能性を広げることをどんどんやっていってほしいと思いますね。

-質疑応答
Q.上野さんにお伺いします。「おむつのサブスク」というビジネスアイデアを着想したきっかけを教えてください。
(上野氏)
ユニ・チャーム在職中に、母親の人材活用事業をしようとしたところ、待機児童がたくさんいる現状を目の当たりにし、まず保育所作りから始めました。しかし現場に入ると保護者が色んなタスクに終われ、朝からしんどそうに送迎に来る姿が気になり、保護者が追われているタスクを細分化したところ、おむつの課題が一つあるなと気づいたことがきっかけです。目指すゴールはもっと先にありますが、それまでのギャップを埋めるためにどうしていくべきかと考えましたね。

Q.李さんにお伺いします。東京は研究×起業事例が多いと思いますが、関西がこれから研究者発の起業を進めるためにどういったことが必要だと思われますか?
(李氏)
京都大学、大阪大学、神戸大学とも起業家を支援しようという機運が高まっています。まずは、大学関係者と相談しながら進めることがスタートですが、当初からVCと共にビジネスを作り上げていく動きが必要だと思います。

Q.吉田さんにお伺いします。今の事業に行きつくまで色々な変遷があったと思いますが、吉田さん流の『旗の立て方』について教えてください。
(吉田氏)
クラウドワークスは2回目の起業なんですが、1度目の起業で失敗して一人になった時にふいにお歳暮をいただきました。若いときは、お歳暮って形式的なものだと思ってたんですが、一人になった時にお歳暮をもらってすごくうれしかったんですね。それから人の役に立って、人からお歳暮をもらえる人生を送りたいというマインドセットに変わりました。お歳暮をもらえる仕事を棚卸すると、「自分で好きにお金を使いたい」とか、「誰にも命令されたくない」とか、「自分の好きなことをやりたい」とかそういうことではなくて、夢があって、一点突破で人の役に立つことが必要だということに気づきました。自身の経験値とグローバルでクラウドソーシングの流れが来ていたことが相まって、全ての財産を処分してクラウドワークスに賭けました。
心のありようは会社に現れます。「お歳暮をもらえる仕事をしたい」というマインドでやっていくと、投資家や仲間が集まり3年で上場することができました。

Session 3 Startup Pitch & Panel Discussion

第3部は、関西3都市からグローバル展開に挑戦するスタートアップ企業3社が登壇。白熱のピッチはこちらから!ピッチ後は海外挑戦で感じた経験や、これから海外に挑戦する起業家たちへの熱いメッセージをパネルディスカッションでお話いいただきました。

(小谷氏)
日本とグローバルの違いはどんなところに感じますか?
(高橋氏)
SWSXや欧州でピッチした経験がありますが、日本では「便利な機能」として認知されるものが、欧米では自分たちが自由に表現できるツールであるという視点で、機能よりもコンセプトへの共感が高いなと感じますね。

(小谷氏)
これから海外に挑戦する起業家に対してのアドバイスをお願いします。
(小田氏)
海外の方と話が通じない場合は往々にして自分に原因があることが多いです。大目標のすり合わせをして、自分の心に壁を作らずに接することが大事ですね。
(高橋氏)
英語が話せないとか、海外に行ったことがないとか自分で限界を決めないことが重要です。また、日本でも海外でも良いネットワークに入ることを意識してください。高い目標を持っていると良いネットワークに入れます、そういう縁があった際には恥ずかしがらずに、どんどん入っていくことが大事です。
(飯田氏)
私は海外に8年間住んでいましたが、英語は全くできません。でも海外と仕事をする上で言葉が問題になることは一度もありませんでした。これから起業する方に伝えたいのは、なんの課題を解決していくのか、それに対する強い意思はあるかが重要で、明確な課題設定をすると協力者が増えていくということを伝えたいですね。

 イベントの様子

■Kansai Startup Mashups運委事務局より

海外展開をする先輩スタートアップから、たくさんのパワーをいただいたイベントになりました。このKansai Starup Mashupsのブランディングのもと、関西がスタートアップにとって挑戦しやすい環境であることを発信していきます!(OSAKA INNOVATION HUB 玉城 梨恵)

京阪神のユニークなスタートアップのショーケースを通して、地域の特性など、我々がもつ魅力を皆さんと共有できた素敵なひと時でした!今後も大阪・関西万博に向けて、京阪神を共に盛り上げていきましょう!(京都知恵産業創造の森 川口高司)

登壇者もセッションもマッシュアップ感があり、京阪神連携による新たな展開を感じるイベントでした!これからも続々イベント開催予定ですので、ご期待下さい!(神戸市新産業課 齊藤祐一)

■お知らせ

3月2日「Kansai Startup Mashups in OSAKA」が開催決定!詳細はこちらから

■問い合わせ

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