ひょうご神戸スタートアップエコシステム・コンソーシアム(以下コンソーシアム)が事務局となり「チャレンジャー交流会」の第9回が7月2日(火曜)に起業プラザひょうごにて開催された。総勢90名を超える参加者が集まり、活発な交流・議論が行われた。
ひょうご神戸スタートアップ・エコシステムコンソーシアムとは
世界で活躍するスタートアップ企業の輩出を目指し、支援の一層の推進に取り組むため、兵庫県、神戸市、神戸商工会議所、民間組織等で構成される団体。事業会社、金融機関、大学、公的機関など様々な分野のリソースを集結し、兵庫・神戸から新たなビジネスを生み出しやすい環境を整えることで起業の裾野を拡大するとともに、スタートアップ人材育成支援や海外起業家支援により、多様性のあるエコシステムの形成を目指している。
9回目を迎えるチャレンジャー交流会はその取り組みの1つ。スタートアップを様々な立場から支援するコンソーシアム会員と兵庫・神戸での事業成長を目指すスタートアップが一堂に会する、まさにリソースを集結する場となっている。
神戸をはじめとする関西で活躍する6社のスタートアップが登壇
コンソーシアム会員からの推薦、あるいは兵庫県・神戸市が支援しているスタートアップ6社が登壇。各社が行っている事業や今後の展開などについて7分間のピッチを実施。
最初に登壇した株式会社SceneryScent 郡氏は「嗅覚体験という新たな価値の利用をとおして神戸の観光誘致に寄与したい」、株式会社hupodea 奥島氏は「兵庫県・神戸市のグローバル化、留学生の移住を促進する」と語るなど、熱い思いを乗せたピッチを展開。参加者は真剣に耳を傾けた。
登壇スタートアップ(登壇順に紹介)
株式会社SceneryScent
代表取締役 郡 香苗 氏
匂い・香りによる嗅覚体験によってウェルビーイングを提供する香り演出事業を手掛ける。
株式会社ROX
代表取締役 中川 達生 氏
AI開発ベンチャー。「来店客数予測AI -Hawk-」がフードロスに繋がると高評価。
learning BOX株式会社
営業部グローバル戦略課 課長
フィン 真由美 氏
兵庫県たつの市を拠点に、価格と使いやすさにこだわったSaaS型学習管理システムlearningBOXを開発提供。有料顧客数1200社突破。
株式会社hupodea
代表取締役 奥島 輝也 氏
外国人留学生へスポットで業務依頼できるサービス「hupoSHARE」を運営。本サービスにより企業のグローバル化推進と留学生の日本移住促進を目指す。
株式会社NEI Japan
CEO Frith Maier 氏
英語を第二言語とするプロフェッショナル向けにAIを利用してカスタマイズされた学習サービスを提供。
株式会社Atomis
代表取締役CEO 浅利 大介 氏
京大発の新素材、多孔性配位高分子PCP/MOFの技術を用い、小規模分散型のガス流通プラットフォームの構築を目指す。
幅広い分野で構成されるコンソーシアム会員によるフィードバック
スタートアップのピッチ後は、参加した会員によるフィードバックを実施。今回は、参加者を金融機関、大学、行政などの分野ごとに計9テーブルに分け、スタートアップがその各テーブルを巡回する形で実施。各分野の目線から意見交換を行った。参加者からは7分間のピッチでは聞けなかった事業の詳細、今後の事業展開などの質問をスタートアップへ投げかけ、スタートアップも熱心にそれに応えるなど活発な意見交換が行われた。
スタートアップ、コンソーシアム会員と交流できた点が好評
開催後に実施したアンケートでは、多くの参加者が「スタートアップの話を聞けて良かった」「スタートアップだけでなく、参加された企業の方とつながりができて有意義だった」と答えた。また、登壇したスタートアップからは「兵庫・神戸の企業の方との人脈を広げることができた」「様々な分野で活躍している方から、自社の事業についてアドバイスをもらえて勉強になった」という声が上がった。
チャレンジャー交流会は次回で10回目を迎える
兵庫・神戸をはじめとした地域で活躍するスタートアップとコンソーシアム会員が集まり、ピッチとフィードバックという形で双方向コミュニケーションを行うことができる機会として続けてきたチャレンジャー交流会は、次回で10回目を迎える。これからもスタートアップとコンソーシアム会員が集まり直にコミュニケーションをとれる場として継続するとともに、コンソーシアムが一体となって兵庫・神戸で活動するスタートアップへの支援に取り組む機運をより高めるものとなるよう、事務局として取り組んでいく。